げろりん式ポケモン塾

ワタッコが好きです

SVシーズン20 最終レート2089(29位) 【ランドオーガ "詰ませ" サイクル】パーティー紹介

こんにちは、げろりんと申すものです。今回はシーズン20で最終29位を達成することができたので、使用パーティーを紹介していこうと思います。禁伝環境も残すところあと1シーズンですが、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。

TN エミリア 最終レート2089 29位

TN SolitudeRain 最終レート2071 69位(ホーム連携してないので結果画面だけ)

【構築経緯】

禁伝環境を2シーズンプレイしていて気が付いたのは、「コライドン」「ミライドン」「黒バドレックス」「ザシアン」の4体が禁止伝説の中でも特にパワーが高く、それゆえに採用率も高いということです。体感ランクマッチで当たる構築の7割以上はこれら4種類の禁止伝説のどれかが採用されており、この4種類に対してある程度の勝率を挙げることができればレートは伸びていくのではないか、と考えました。これら4種類の禁止伝説に共通するのは、「圧倒的な高火力を上から押しつけてくる」ことであり、それらの対策として「さらに上から耐久を上げる積み技を積み、倒されなくしたところで攻めに転じる」、”詰ませ”がテラス択を解消する意味でも有効だと結論付けました。

 
そこでまずミライドン、黒バドレックスの特殊2体に対して詰ませを遂行するポケモンとして、ノーマルテラスSブーストハバタクカミを採用しました。マジフレ瞑想痛み分けの詰ませ特化型です。次にコライドン、ザシアンへの詰ませとして持久力鉄壁ブリジュラスを採用しました。上から鉄壁を積むことはできませんが、特性の持久力でその行程をスキップすることができることを評価しての採用です。


また、初手の様子見要員として陽気スカーフ霊獣ランドロスを採用しました。初手対面のコライドン、ミライドンとS判定ができつつ上記4禁伝に上からの有効打を持ち、威嚇やとんぼ返りを扱えるというあまりにも偉すぎる性能を評価しました。


ここでこちらが使う禁止伝説を考えました。相手の禁止伝説がコライドン、ザシアンの場合ランドロス→ブリジュラス引きが成立しますが、相手の禁止伝説が黒バドレックスの場合ランドロス→ハバタクカミ引きは成立しません。なので特殊耐久が高いポケモンであることが必要条件です。また、相手のディンルーやヘイラッシャを倒せることも条件になってきます。それを満たすポケモンとして、とつげきチョッキカイオーガを採用しました。

 

ランドロス、ハバタクカミ、ブリジュラス、カイオーガの4体で対策必須の4禁伝とはそこそこ渡り合うことができたので、残りの2枠はそれらで勝てないパーティーの対策に使いました。まず、ホウオウやルギアを採用した受け寄りの並びやカイオーガを完璧に受けてくる貯水ドオー入りを崩すのが困難だったので、それらをまとめて鉢巻電気テラスパオジアンに任せることにしました。最後にムゲンダイナ、テラパゴスや受け構築にある程度抵抗でき、こちらがどくびしを消す方法を持っていることを相手にアピールできることを評価してHDくろいヘドロキチキギスを採用して、パーティーが完成しました。

 

【単体紹介】 

採用順に紹介します。

ハバタクカミ

調整意図
HBぶっぱ SブーストのためにあまりS

HBブーストエナジーハバタクカミです。役割的にはDに努力値を振りたかったのですが、そうするとDがブーストしまうので仕方なくHBぶっぱにしました。ただそのおかげで役割対象のミライドン、黒バドレックスを突破した後にもいろいろな先制技を耐えてくれました。構築経緯でも述べた通り、特殊を完全に詰ませるマジフレ瞑想痛み分けです。相手のミライドンが瞑想型でも、マジフレ連打でフィールドを枯らしてから瞑想を積み合うことができるのが本当に強かったです。
カイオーガの雨があがった頃に降臨して盤面を制圧するこのポケモンの入場曲は「ツバサ・ラ・リベルテ」で間違いないでしょう。羽ばたくし。

ブリジュラス

調整意図
HBぶっぱ

間違いなくこの構築のMVPである、HB特化鉄壁持久力ブリジュラスです。ランドロスと相性補完がとても良く、初手水ウーラオスに対してランド→ブリジュラスと引くのが安定になります。特性によってスケイルショットコライドンに強く出ることができる点もとてもよかったです。カイオーガと組んでいるのでエレクトロビーム持ちの特殊アタッカーが想定されやすく、苦手なヘイラッシャを呼ばないのもポイント。技構成は採用理由である鉄壁ボディプレスに加えて、ヘビーボンバーと吠えるを採用しています。ヘビーボンバーはブリジュラスの持ちうる技の中で唯一ほとんどのハバタクカミを一撃で落とせる技なので採用しました。コライドンのスケイルショットに受け出すとBが4か5段階上昇して余裕が生まれるのでハバタクカミ引き読みヘビーボンバーで倒す→相手の残りがコライドンとパオジアンなのでブリジュラスを突破できずゲーム終了といった勝ち方が最終日だけで3回あって最高でした。しかしブリジュラスは重さが60kgしかなく、異常に軽いハバタクカミとミミッキュ以外に対してのヘビーボンバーはほとんどダメージが無いので半減でもボディプレスを撃った方がマシです。2100チャレで相手のフェアリーテラスしたミライドンにヘビーボンバーが2割しか入らず負けました。
また吠えるもこのブリジュラスを語る上で欠かせない技です。コライドン構築にグライオンが採用されている場合、相手がコライドンでブリジュラスを突破できないことに気が付きグライオンTODするルートに切り替えてくることが多いのですが、その際出てきたグライオンがまもみがしてる間に鉄壁を6段階積み切る→吠えるでコライドンを引きずり出すことができるので、この技によって何度も見えない展開ずらしを行うことができました。カイオーガ構築なのであまり出されることはありませんが、キョジオーン相手でも似たようなことが何度か起きました。テラスタイプはハバタクカミのムーンフォースとコライドンの格闘技を半減にしつつ、グライオンの毒を引き続き無効にできる毒です。

霊獣ランドロス

調整意図
H:余り
A:ぶっぱ
BD:端数 黒バドレックスのアストラルビットを81.3%で耐える
S:最速-3(相手のスカーフランドの下を取りたい)

スカーフランドロスです。特性のS判定と威嚇とんぼ返りによる初手性能の高さから、ほとんどの試合で初手置きしました。4禁伝を一撃で落とす有効打を持たせるために、黒バドレックスを倒せるかみくだくとコライドンを倒せる飛行テラバーストを採用しています。(黒バドにかみくだくが通ったことはほとんどありませんでしたが、コライドンへの飛行テラバーストはかなり通りました。)カイオーガがコライドンの天候を奪うことで相手のハバタクカミのSを落としてランドロスで抜くことができるので、コライドン軸に対して数的有利を取ってからこのポケモンの飛行テラバーストで1体ずつ倒していく展開が多くありました。
威嚇を入れればコライドンの攻撃をなんでも耐えるため、ブリジュラスへの交換が読まれそうな場面では一度ランドロスを後出しすることもありました。
盤面に出るだけで相手の攻撃が2/3になって、しかも高火力の地震ととんぼ返りを覚えるあまりにも最強すぎるポケモン

カイオーガ

調整意図
H:ぶっぱ
HB:意地鉢巻ウーラオスインファイトを最大乱数以外耐え
C:余り できるだけ高く
D:端数
S:準速キノガッサ+2 遅いウーラオスカイリューを抜ける ミラーも意識

チョッキカイオーガです。低速ポケモンに対する圧倒的な制圧力とチョッキ持ちによる特殊での驚異的な撃ち合い性能を評価して採用しました。今期はカイオーガへのメタがかなり薄かったように思います。
ランドロスに対して受け出しされるポケモンに軒並み有利がついており、とんぼ返りからしおふきを撃つ動きがとても強力でした。環境のミライドンや黒バドレックスを意識して採用されている特殊受けのほとんどはカイオーガ相手に機能しないので、メタが薄いことがかなり追い風だったポケモンだと思います。
このポケモンに受け出しできるポケモンはかなり限られているので、交換読みの技選択もとても決まりやすいです。コライドン構築に対してはほぼすべての対面でれいとうビームを選択していました。
このポケモンの最も偉いポイントはその耐久値の高さから何もできないポケモンがほとんどいないというところで、シーズン通してほとんどの試合で選出しました。このルールはどれだけ禁伝の選出率を上げることができるかがとても重要だと思っているので、適切な禁伝を選択することができたかな、と思っています。
テラスタイプは、ミライドンに有利になることができタイプ一致でかみなりを放つことのできる電気です。この1ヶ月でカイオーガのことをとても好きになりました。

パオジアン

調整意図
ASぶっぱ スカーフメタモンカイオーガをコピーされても抜けるように準速

鉢巻パオジアンです。主にホウオウやルギア入りのパーティーや受けループへの崩しを任せたかったので、意地っ張りの電気テラバーストで採用しました。このパーティー唯一の命中不安技持ちでもあるので、崩し選出をするとき以外はあまり出しませんでした。ホウオウ入りの並びは大体初手にホウオウを出してくるので、カイオーガを合わせてテラスを強制する→相手のタイプを固定してから鉢巻パオジアンを通すといった流れで崩すことを目指します。逆にムゲンダイナ入りの並びに対しては初手にパオジアンを出してテラスを強制させ、カイオーガの水技を一貫させて崩していました。目の前に通る技だけを選択したかったですが、最終日に一度だけドオーに対して電気テラバーストを撃ちました。アホ。

キチキギス

調整意図
H:16n+1(ヘドロ回復量最大)
B:余り
C:端数
D:11n 特殊を受けたいのでなるべく高く
S:遅いウーラオスを大体抜ける

HDキチキギスです。この枠は最終日前日まではテツノドクガやドオーで似たようなことを試していました。正直どれも大差ありませんが4倍弱点が無いこととフェアリータイプによってムゲンダイナに安心して受け出しができること、とんぼ返りを扱えること、カイリューに一応有効打があることからキチキギスが一番合っていると思い採用しました。受け寄りの構築に出してどくびし回収とTODを担当することがほとんどで、たまにテラパゴスやムゲンダイナにも出しました。普通に優秀な種族値をしていて一度カミカイリューの並びを1体で倒した時はびっくりしましたが、そもそも補完枠なのであまり選出しませんでした。残飯をブリジュラスに取られているのでテラスは封印です。かわいそう。

【各禁止伝説相手の選出、相性】

vsコライドン

選出→ 相性:微有利

初手ランドロスのとんぼ返りからスタートします。この選出の最も重要な点は相手のコライドンに対して何もできないポケモンがおらず、むしろ3体それぞれが違う方向からコライドンに強いことです。その場に応じて適切な選択をすることができれば有利構築なのですが、コライドン(特にスケイルショット持ち)の技選択は人によって様々で、再現性のある試合展開に持っていくことは難しかったので微有利くらいだと思います。

vsミライドン

選出→ (たまにブリジュラスも出す) 相性:微有利

ミライドンは大体初手に出てくるので、ランドロスとの特性順でスカーフ判定をします。スカーフでない場合はランドロス、ハバタクカミで詰めやすいです。スカーフの場合は「こちらは相手がスカーフ持ちであることに気付いているが、相手はこちらのスカーフに気付いておらず、またスカーフがばれたことにも気付いていない」という情報アドバンテージを利用して以下の流れで立ち回ります。
初手ランドでとんぼ返り選択
     ↓
相手がとんぼ返りなどでランド受けに引いてきた場合・・・後攻とんぼ返りでカイオーガを出す→しおふき→相手が居座ってきたら大体落ちる、ミライドンに引いてきた場合でもスカーフミライドンにしおふきが半分近く入るので、そこから電気テラスを切って殴り合う

相手がミライドンでランドロスを落としに来た場合・・・スカーフミライドンがランドロスを一撃で落とせる技はりゅうせいぐん、水テラバースト、氷テラバーストの3種類しかないので、カイオーガ死に出しからしおふき選択が安定→相手は引くしかないがミライドン構築は水技をミライドンで見ているので裏にカイオーガ受けがおらず、そのまま交換先が落ちる→ミライドンが戻ってくるのでカイオーガに電気テラスを切って殴り合う。スカーフミライドンとチョッキカイオーガの殴り合いなので必ず体力に余裕を残して勝てる→ラストのパオかウーをハバカミで倒す。

以上の流れで初手ミライドンにはかなり勝率が高かったですが、裏から来るミライドンはアドリブなので微有利くらいです。

vs黒バドレックス

選出→ 相性:五分

微妙です。カイオーガで黒バドレックスと殴り合う展開に持ち込めば有利ですが、黒バド構築に必ずいる水ウーラオスを初手に出された場合引き先がいなくてまずいことになります。黒バド軸の水ウーラオスは遅い鉢巻が多いと思っていますが、カイオーガより速かったらかなり厳しいです。

vsザシアン

選出→ 相性:有利

スカーフランドロスと鉄壁ブリジュラスなので、ザシアンにはほとんど負けません。こちらの対策枠が相手視点からは見えないのと、こちらのパーティーにパオジアン、ハバタクカミがいるので確実にザシアンが選出されて実質3vs2の試合になります。今期ザシアンに負けたのはプレミとゴチルゼルにはめられた2試合しかありませんでした。ボーナスマッチ。

vsホウオウ

選出→ @1  相性:不利

相手の取り巻き次第ですが、ホウオウにテラスを切らずともカイオーガを受けられるドオーがいる場合はかなり厳しく、いなくても聖炎でやけどを引いてしまうと厳しい戦いを強いられます。パオジアンでうまく択を合わせることができれば勝てますが不利なことには変わりません。このゲーム、タイプ相性関係なさすぎ…

vsテラパゴス

選出→ @1 相性:五分

これも相手の取り巻き次第です。見るからにテラパゴスワンマンチームのパーティーには、他2体を倒してからハバタクカミでテラパゴス相手に遅延してTODを狙います。その際にどくびしを撒かれそうならキチキギスも選出。

vsカイオーガ

選出→ @1(大体ブリジュラス) 相性:微有利(?)

こちらのカイオーガはSに振った電気テラスチョッキカイオーガなので、カイオーガ同士での撃ち合いで想定される最も強い型だと思います。カイオーガ構築はカイオーガカイオーガでしか見ることができないことがほとんどなので、ミラーで勝てばそのままカイオーガを通していきやすいです。カイオーガカイオーガカイオーガ。初手ランドにかみなり撃つのだけはやめて~

vs白バドレックス

選出→ 相性:有利

白バドが通常の型なら鉄壁ブリジュラスで詰ませることができ、宿り木型ならほえるで一回流してからカイオーガで上からしおふきを押し付けていくことができます。相手の裏に貯水ドオーがいた場合はブリジュラスでドオー対面積みまくってボディプレスですべてを破壊します。ザシアンほどではありませんがかなりの有利マッチです。

vsムゲンダイナ

選出→ @1 相性:五分

これも相手の取り巻き次第です。パオジアンでムゲンダイナにテラスを切らせてからカイオーガを通せる相手の場合はいいですが、パオジアンを受けられるヘイラッシャやカイオーガを受けられる貯水ドオーがいるとかなり渋いです。

vsルナアーラ

選出→ @1 相性:微有利

相手がスカーフの場合はカイオーガで有利に撃ち合え、それ以外なら鉢巻パオジアンを通すルートを取ることができるのでそこそこ有利です。ラスト1体は裏の物理アタッカーを見るためにブリジュラスを選出することが多かったです。

vs日食ネクロズマ

選出→ 相性:有利

禁伝同士の相性がとても良いことに加え、鉄壁ブリジュラスもいるのでシーズン通してネクロズマを選出された試合は一度も負けませんでした。(1回選出されずに負けた。)瞑想持ちの特殊アタッカーの場合は厳しいですが、ネクロズマ自体の個体数が少ないことに加えてそのほとんどが竜舞か剣舞を搭載した物理型なので、一度も当たりませんでした。ボーナスマッチ。

 

【重いポケモン

・挑発グライオン
ブリジュラスの鉄壁を積ませてもらえないのは辛いです。挑発からコライドンなどに引かれる動きが厳しい…

・ゴーストテラス零度パオジアン
ゴーストテラスしたパオジアンを削る方法がブリジュラスに無いので(ヘビーボンバーは乱数5発)、20%とはいえ試行回数を与えてしまいます。てか普通の襷にも2回撃たれてたまに負けました。零度パオ禁止。

【Special Thanks】

Special Thanks
・今期通してずっと一緒に潜ってくれたすずまる
・キチキギスの案と個体提供をしてくれたうドんさん
・MyGO!!!!!のライブに連れていってくれたしゃで
・応援してくれたみんな
・ここまで読んでくれたみんな、本当にありがとうございます。

 

何か質問などございましたら、(@gerorinpoke)までお願いします。ここまで読んでくれて本当にありがとうございました。

 

余談ですが、TNの「エミリア」はRe:ゼロから始める異世界生活のヒロインの名前から取っています。今年の10月からアニメ3期が放送されるので、同時試聴通話の方、募集しております。誰かぜひ一緒に見ましょう。DM待ってます。
また、サブロムのTN「SolitudeRain」はラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の桜坂しずくちゃんのソロ曲の名前から取っています。カイオーガを使っていたのでそれにちなんだTNにしてみました。とてもかっこよくて大好きな曲なので、ぜひ聴いてみてください。

それでは~